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【よくわかるポケモン解説】スピアー編

 今回のポケモン解説はスピアーです。

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目次

 


基本データ


全国図鑑  No.015
分類    どくばちポケモン
タイプ   むし/どく  
種族値   H65 A90 B40 C45 D80 S75
高さ    1.0m
重さ    29.5kg
特性    むしのしらせ/スナイパー(隠れ特性)
性別比   ♂:50% / ♀:50%
卵グループ 虫


進化


ビードル → コクーン(Lv.7) → スピアー(Lv.10) 


メガシンカ


スピアー→ メガスピアー(スピアーナイトを所持)

 

 

図鑑説明


ポケットモンスター赤・緑ファイアレッド、Y
しゅうだんで あらわれることもある。もうスピードで とびまわり おしりの どくばりで さしまくる。

ポケットモンスター青リーフグリーン
こうそくで とんでくると りょうてと おしりにある おおきな どくばりを つかって あいてを せめる。

ポケットモンスターピカチュウポケモンピンボール、X
りょうてと おしりにある 3ぼんの どくバリで あいてを さして さして さしまくって こうげきする。

ポケットモンスター金ハートゴールド
どんな あいてでも きょうりょくな どくバリで しとめてしまう。たまに しゅうだんで おそってくる。

ポケットモンスター銀ソウルシルバー
3ぼんの どくバリの なかでは おしりに ついているのが いちばん きょうりょくな どくをだす。

ポケットモンスタークリスタル
どんなに でごわい あいても するどい どくバリで しとめて すに はこびこんで エサにする。

ポケットモンスタールビー・サファイア・エメラルド、オメガルビーアルファサファイア
なわばりいしきが とても つよいので スピアーの すみかには ちかづかない ほうが みの ためだ。おこると しゅうだんで おそって くるぞ。

ポケットモンスターダイヤモンド・パール・プラチナ、ブラック・ホワイト、ブラック2・ホワイト2
こうそくで とびまわり どくバリで こうげきしたあと すぐに とびさる せんぽうが とくいわざだ。

ポケットモンスターLet's Go! ピカチュウ・Let's Go! イーブイ
りょうてと おしりにある 3ぼんの どくバリで あいてを さして さして さしまくって こうげきする。


耐性


4倍
なし

2倍
ひこう,ほのお,いわ,エスパー

等倍
じめん,あく,ゴースト,でんき,ドラゴン,こおり,はがね,みず,ノーマル 

1/2
どく,むし,かくとう,フェアリー

1/4
くさ,

無効
なし


概要


 『ポケットモンスター 赤・緑』(第1世代)から登場しているポケモン。蜂をモチーフとしており、両手の先には槍の様な鋭い針がついている。 
 外敵や獲物を発見すると両手とお尻の針でめった刺しにし、子供たちのエサにする。縄張り意識が非常に強く、不用意に近づく者に対して集団で襲いかかる。 
 高速で飛びまわり、毒針を刺して素早く飛び去る、所謂ヒット&アウェイを得意とする。お尻の毒針の方が毒の威力が高い。時々花粉を集めることもあり、この花粉はヒメグマの手のひらに染みているハチミツの原料にもなっている。 

 ちなみに金・銀から性別が付いたが、現実の蜂と大きく違うのはオスでも針を持っている点である。というのも、現実の刺す蜂は全てメスの個体であり、針は産卵管が変化したものだからである。現実の蜂のオスは攻撃能力が無いに等しい。

 

対戦のスピアー

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能力


 全体的に低く火力も速度も耐久も中途半端。物理面は高火力の半減技で死ぬほどだが、特殊は一応一致等倍なら受けきれることもある。


特性


 「むしのしらせ」はHPが1/3以下の時、『むし』タイプの技の威力が1.5倍になる。
 隠れ特性は「スナイパー」。自分の攻撃が急所に当たると、ダメージが1.5倍ではなく2.25倍になる。

 

オススメ技


物理技


とんぼがえり
タイプ むし
威力  70(105)
命中  100
備考  使用後自分交代

どくづき
タイプ どく
威力  80(120)
命中  100
備考  相手どく30%

ミサイルばり
タイプ むし
威力  25(37)*2~5
命中  95

シザークロス
タイプ むし
威力  80(120)
命中  100

ドリルライナー
タイプ じめん
威力  80
命中  95
備考  急所率+1

はたきおとす
タイプ あく
威力  65→97
命中  100
備考  相手道具無効化

かわらわり
タイプ かくとう
威力  75
命中  100
備考  相手壁破壊

とどめばり
タイプ むし
威力  50(75)
命中  100
備考  相手を倒すと攻撃↑↑↑

がむしゃら
タイプ ノーマル
効果  相手のHPを自分と同じ数値にする
命中  100


変化技


どくびし
タイプ どく
効果  どくびしを撒く

つるぎのまい
タイプ ノーマル
効果  自分攻撃↑↑

おいかぜ
タイプ ひこう
効果  3ターン味方素早さ↑↑


テンプレート型


がむしゃらとどめばり型 

性格:ようき/いじっぱり
努力値:素早さ252 耐久攻撃調整
持ち物:カムラのみ
確定技:がむしゃら/とどめばり/シザークロス/どくづき
選択技:みがわり

おいかぜがむしゃらサポート型 

特性:むしのしらせ
性格:ようき/いじっぱり
努力値:A252 S252
持ち物:きあいのタスキ
確定技:おいかぜ/がむしゃら/シザークロスorとんぼがえり
選択攻撃技:どくづき/とどめばり/はたきおとす/ドリルライナー
選択補助技:どくびし/つるぎのまい

スナイパー型 

性格:ようきorいじっぱり
特性:スナイパー
努力値:A252 S252
持ち物:ピントレンズ
確定技:きあいだめ/シザークロスorミサイルばり/どくづき/ドリルライナー(推奨)orはたきおとす

 

対スピアー 


注意すべき点


 高いASと特性てきおうりょくによる一致技が強烈。序盤はとんぼがえり、有利対面ではどくづき、疲弊した相手にはとどめばりを撃ち分けて攻めてくる。相性補完のドリルライナー・はたきおとすにも注意が必要。


対策方法


 攻撃範囲は狭く、倒せないと判断した相手からはとんぼがえりで退くことが多いので、一致技に強く、後続にも一貫する技を持つポケモンなら流しつつ負荷をかけられる。
 代表例がテッカグヤ。サブのドリルライナーも無効で、やどりぎのタネやヘビーボンバーを撃てる。物理耐久が非常に低く先制技も有効だが、サイコフィールドなどで対策されやすい。
 とどめばりが決まると全抜きされかねないため、削れたポケモンを迂闊に鉢合わせさせないように。


スピアーの歴史


第一世代


シナリオ面

 中盤以降で厄介なくさ・どくタイプのポケモンには4倍のダメージを与えられるのが強み。さらに本作の敵NPCルーチンの仕様上、どくタイプによってエスパータイプの補助技を乱発させやすいのが魅力であり、つるぎのまいを覚えさせると一方的に強化できる場面が少なくない。
 どくタイプの他のポケモンと比較すると、珍しいむしタイプの技で広い攻撃範囲を確保できるのが強みである。序盤に手に入る虫タイプとして対となるバタフリーと比較すると、序盤に活躍する早熟型のバタフリーに対して、中盤以降に活躍する晩成型といえる。
 敵としては進化前のビードルがトキワのもりで野生個体、トレーナー戦個体としてどくばりによりどく状態を撒くことがあったが、シナリオ最序盤では厄介という判断であったのかピカチュウではトキワのもりには野生で出現せず、トレーナーの手持ちからもカットされている。

対戦面

 ダブルニードルという実質的に唯一のむしタイプの技の使い手。第二世代基準で言うと合計種族値350と、進化なしのポケモンと特殊な仕様のヌケニンを除けば歴代最低の合計種族値
 第三世代初出から低種族値の申し子として名前が知られているエネコロロの380よりさらに30低い数値であった。
 後年のダメージ計算では、共にレベル50理想個体の場合、スリーパーのサイコキネシスで確定1発であった。同じ前提条件の場合、ルージュラですら53.85%の中乱数1発でスピアーを沈めるほどであった。
 これに加えて当時の急所率、メジャーなエスパーポケモンの素早さを考慮すると、如何にスピアーにとってエスパータイプが無理対面であったかが分かるであろう。
 ナッシーやフシギバナをダブルニードルで攻める場合ですらも最高乱数で70%前後のダメージにとどまる程度であり、4倍弱点を突いたときの旨味すらもごくささやかであったと言えよう。

大会実績

 公式大会でも数合わせとして入れるケースがまるでないこともなく、98カップ北海道予選では2位の実績を残している。


第二世代


 特殊分割で特防が45から80へと大幅アップ。エスパーが弱体化で減ったとはいえスターミーやフーディンなどの速攻型のエスパーポケモンにはそのような強化も焼け石の水であった。
 ヘドロばくだんやめざめるパワーの獲得は追い風ではあったが、ヘラクロスハッサムなどの強力なむしポケモンの存在を考えれば低ステータスで単調なスペックであるスピアーの居場所はなかった。
 むしタイプを半減してどくタイプを無効化するはがねタイプの存在も痛かった。しかし、当時のダブルニードルははがねタイプもどく状態にすることが可能であった。


第三世代


 特性むしのしらせを獲得するも、実戦的なむしタイプの技はむしタイプのめざめるパワー程度しかない。
 耐久力が低いため特性を発動する以前に倒れる心配の方が大きかった。また、ダブルニードルではがねタイプをどく状態にできなくなった。


第四世代


 どくづき、シザークロス、とんぼがえりなどのタイプ一致の攻撃技を手に入れ、火力はそれなりになった。前世代のXDでバトンタッチを習得できるため、このポケモンを使う意味はあるかどうかはともかくつるぎのまいこうそくいどうと合わせることで味方の強化を行う役割としての道が開けた。
 しかし先制技の普及によるこらえるとがむしゃらのコンボの弱体化、既存のむしポケモンの強化やメガヤンマなどの新規の強力な虫ポケモンの存在などから、スピアーを真剣勝負で使う機会は全くと言って良いほど無かった。


第五世代


 ウルガモスシュバルゴをはじめとした新規の強力な虫ポケモンの数々に押され、さらに立場が厳しくなった。
 何より専用技であったダブルニードルを他の多くのポケモンが獲得し、その点ではアイデンティティが崩壊。カジュアル対戦での需要も下がった。
 幸い弱体化から復活したおいかぜ、1回限りだが高火力を叩き出せるアクロバットの獲得など、豊富な技で他の虫ポケモンとの差別化は可能。
 だが同タイプにもラティオスに先制メガホーンが撃てるペンドラーが登場したため、単純な火力と速度で見れば、実質的なペンドラーの下位互換とも言える。


第六世代


 『ORAS』でメガシンカを獲得。相手を選ぶがようやく環境に対抗するレベルの力を手に入れた。上位互換の存在によって実戦から退いたバタフリーとは対照的である。
 レート戦ORASリーグではどのシーズンでも技の搭載率1位がどくづきであり、同リーグではシーズン7、シーズン9を除いてどのシーズンも採用された技の順位が1位から4位まで順にどくづき、まもる、とんぼがえり、ドリルライナーとなっていた。
 同時に手持ちに入れられているポケモンとしては、XYリーグではスピアー自体耐久力に優れない関係上ゲッコウガガブリアスなどの速攻向けのポケモンが好まれる傾向にあったが、ORASで準伝説が普及するようになるとサンダーのボルトチェンジとスピアーのとんぼがえりでサイクルを回す構築が主流となった。
 性格はメガシンカ後の素早さの種族値145を活かせるようにようきが主流化。特性は元々メガシンカせず居座ることがほぼ有り得ないため、隠れ特性にこだわらず通常特性のむしのしらせを採用するケースがメインであり、ようき、むしのしらせ共におよそ9割の採用率であった。


第七世代


『SM』期

 メガシンカの仕様変化、はやてのつばさの仕様変更によるファイアローの弱体化、とどめばりの強化やフェアリータイプの大量増加により、一見強化を果たしたように見えるが、サブウエポンの火力が乏しく相手を選ぶ点については前世代と全く変わらない。
 相方としてはサイコフィールドでスピアーが手を焼く先制攻撃技に対処できるカプ・テテフが登場。
 何と言っても、むしタイプの速攻型としては火力指数も速度も上回るフェローチェが登場。攻撃特化でも両刀可能な上に何よりメガシンカ枠を消費しないフェローチェと比較すると総合力では太刀打ちできないため、フェローチェが覚えないはたきおとす、ミサイルばりで差別化する必要がある。

『USUM』期

 初期のシーズンではどくづき、ドリルライナー、とんぼがえり、はたきおとすorとどめばりが主流技構成であった。しかし一致ウエポンの一貫性が低く全抜きに向かないことが浸透したシーズン11あたりからはとどめばりが廃れ、かわりにみがわり対策になるミサイルばりが選択枠に入った。
 2017年9月に行われたメガシンカ可能なポケモンのみによる限定戦『メガランブル』ではジュニアカテゴリで使用率30位を記録。
 43体が出場可能というポケモンの選択肢が狭いレギュレーションであったため、メガシンカポケモンの中でもどちらかというと下層に位置することを証明してしまった。

対戦以外の変化

 元々進化前のビードルがタマゴ技を一切覚えないことや孵化歩数が15サイクルと手軽であることもあって、孵化厳選界隈ではそこそこ人気のあるポケモンとなった。
 また、USUMでどくびしをタマゴ技に追加されたチョボマキに遺伝させる手段としても活路が開けた。スピアー系統は他人産を考慮しなければ入手するために木曜日にアーカラじまでしまスキャンする必要があるが、孵化歩数の都合上孵化余りは嫌というほど発生するため、GTSでそうした個体が出回ったのを調達するのは簡単である。
 その上で、レベルアップ技としてどくびしを覚えてそれを直接チョボマキに遺伝させることができるスピアーは遺伝元としても中々美味しい。


大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ

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  初代にのみ登場。モンスターボールから登場した後、仲間を呼んで「とっしん」をしかけてくる。 


アニメのスピアー

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 アニメ版では、野生の凶暴なポケモンとしてよく登場する。 木にぶつかるor蹴飛ばす→コクーンが大量にぶら下がってくる→スピアーが羽化→襲撃 というパターンは、道中シーンではもはやお約束である。 
 スピアーは、空を飛んで移動できるので、森だけでなく、街中でもいつでもどこでも神出鬼没に登場でき、さらに声優費用削減(声優費1人分)にもなるので、ロケット団(最低でも声優費4人分)の出番を脱マンネリといういい意味でも奪っている。 
 アニメ不遇ポケモンと言われているが、まともな敵役・悪役としてはかなり優遇されている。最早、虫ポケモンの敵役・悪役の鏡と言ってもいい存在である。 
 一部トレーナーも使用するが、いずれも両腕の毒針が危険なポケモンと認識されている。ゲーム中の威力はともかくとして。 


主な使用トレーナー


ケンタ

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 外伝アニメ『ポケットモンスタークリスタル ライコウ雷の伝説』の主役。ケンタのスピアーはワカバタウンを出てすぐにゲットしたビードルが進化したもの。さりげない活躍の場面も多い。 


ナナコ

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 アニメ『ポケットモンスター』無印編の第118話にて初登場したトレーナー。球団のエレブーズの大ファンであり、そのため黄色と黒の縞々のポケモンが大好きである。 
 関西弁を話し、サイドストーリーでも活躍している。むしとりたいかいでサトシが捕まえたスピアーがナナコに譲られた。 


サカキ

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 漫画『ポケットモンスターSPECIAL』に登場するロケット団首領。 
 故郷トキワで捕まえたポケモンであり、エキスパートの地面タイプではないが好んで使用している。いわゆるサカキの幼なじみポケであり相当の実力を誇る。 
 第2章では四天王の大将ワタルを追い詰めるまでの活躍を見せる。ゲームとは違い戦闘は技のぶつけ合いではくくれない為なんだが、ハクリュー2体とギャラドスを撃破していると言っても過言ではない。 
 第5章では高速移動で三角柱のバリアを纏って逃げるデオキシスを追い詰め、捕獲に至らしめた。そのゲームとほど遠い強さと格好良さから、第二回公式人気投票のポケモン部門では敵方最高の13位に君臨している。 

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 以上です。これで紹介を終えます。