【よくわかるポケモン解説】グソクムシャ編
目次
基本データ
全国図鑑 No.768
分類 そうこうポケモン
英語名 Golisopod
タイプ むし みず
種族値 H75 A125 B140 C60 D90 S40
高さ 2.0m
重さ 108.0kg
特性 ききかいひ
性別比 ♂50.0%:♀50.0%
卵グループ 虫 / 水中3
進化
図鑑説明
ポケットモンスターサン
するどく きょだいな ツメで いっせん。 くうきや かいすいさえ いっとうりょうだんの うでまえ。
ポケットモンスタームーン
6ほんの うでで たくみに たたかう。 ふだんは しんかいの いわあなで めいそうするように しずかに すごす。
ポケットモンスターウルトラサン
からだを おおう かたいカラは ダイヤモンドなみの きょうどを もつ。 かつためには しゅだんを えらばない。
ポケットモンスターウルトラムーン
じゆうに のびちぢみする ツメが さいだいの ぶき。 コソクムシを したがえていることも あるのだ。
耐性
4倍
なし
2倍
でんき,いわ,ひこう
等倍
ほのお,くさ,ドラゴン,ゴースト,どく,むし,あく,ノーマル,エスパー,フェアリー
1/2
みず,こおり,かくとう,じめん,はがね
1/4
なし
無効
なし
容姿
上半身がグソクムシ、下半身が武者鎧といった風貌で、鋭い眼は刀傷のような十字状となっている。6本の腕のうち2本が大きい籠手のような形状で、それぞれ鋭く巨大な2本の爪を持つ。
名前の由来はおそらく「グソクムシ+ムシャ(武者)」だと思われる。 鎧武者のことを具足武者ということもあるうえ、モデルになった生き物のグソクムシもこの具足が名前の由来なので、ほとんどそのまんまな名前。
概要
『ポケットモンスター サン・ムーン』(第7世代)に初登場したコソクムシの進化系。
設定・ステータス共に弱々しかったコソクムシから、ダイオウグソクムシのような強力な姿へと変貌を遂げた、いわゆるギャラドスポジションにあたるポケモン。
爪は空気や海水さえも一刀両断に切り裂いてしまうほどで、野生の個体は深海の穴蔵で座禅を組み瞑想しながら過ごしているようだ。
ゲームのグソクムシャ
シナリオではスカル団リーダー、グズマの切り札。なんと初っ端から繰り出してくる。容赦なく「であいがしら」と「ききかいひ」を利用したコンボを使用してくるため、たかが虫ポケモンと侮っていたらパーティが半壊していたなんて報告例もあるほど。
ちなみに、伝説を含む野生ポケモンとの闘いでは、HPが半分を切るとその場でバトルを終了させてしまうという致命的な欠点が存在する。
SM(第七世代)の野生戦闘は2体がかりで体力を削ってくる事が非常に多いため、高耐久で高い攻撃からの「みねうち」を使えるからと、捕獲の場に出すことはしないように注意するべし。
対戦のグソクムシャ
能力
外見通りタンクタイプの鈍足物理アタッカー。HPは若干不安を抱えているが、防御がずば抜けて高いので物理耐久はかなりある。二番目に高いのは攻撃だが、こちらもヘラクロスに並ぶほど。
特防もそんなに低いわけではなく、メジャーなかくとうやじめん、ドラゴンに有利なこおりを半減する優れた複合タイプを持つ。生半可な不一致技ならそう簡単には沈まない。
特性
「ききかいひ」はHPが半分を切ると場から離脱するというもの。
HPが半分以下になった瞬間が発動条件なので、「いのちのたま」や相手の「ゴツゴツメット」で攻撃後にHPが減って半減以下になった時にも逃げることが出来る。ちなみにオボンの実等でHPが半分以上に戻った場合は引っ込まない。
メリット
場に出たターンしか出せない強力な専用先制技「であいがしら」を複数回使用する機会に恵まれる。行動後に発動することで味方を無傷降臨させられるというトリッキーな使い方も可能である。
デメリット
自身の行動前に発動してしまうと何もできずに退場するハメになり、恵まれた耐久を活かして場に居座る事が出来ない。
また、むしタイプなので特性の効果が発動する前に「ステルスロック」を使われると次に繰り出すときに大ダメージを受けやすくなる。
オススメ技
物理技
であいがしら
タイプ むし
威力 90(135)
命中 100
備考 優先度+2先制技。場に出たターンのみ使用可能
きゅうけつ
タイプ むし
威力 80(120)
命中 100
備考 HP吸収
アクアブレイク
タイプ みず
威力 85(127)
命中 100
備考 相手防御↓20%
アクアジェット
タイプ みず
威力 40(60)
命中 100
備考 優先度+1先制技
ふいうち
タイプ あく
威力 70
命中 100
備考 優先度+1先制技。相手が攻撃技を使用したときのみ有効
しっぺがえし
タイプ あく
威力 50/100
命中 100
備考 攻撃を受けた後だと威力2倍
はたきおとす
タイプ あく
威力 65
命中 100
備考 道具排除
シャドークロー
タイプ ゴースト
威力 70
命中 100
備考 急所ランク+1
ドリルライナー
タイプ じめん
威力 80
命中 95
備考 急所率+1
いわなだれ
タイプ いわ
威力 75
命中 90
備考 相手怯み30%
がんせきふうじ
タイプ いわ
威力 60
命中 95
備考 相手素早↓100%
どくづき
タイプ どく
威力 80
命中 100
備考 相手毒30%
かわらわり
タイプ かくとう
威力 75
命中 100
備考 壁破壊
ダブルチョップ
タイプ ドラゴン
威力 40
命中 90
備考 連続攻撃
特殊技
れいとうビーム
タイプ こおり
威力 90
命中 100
備考 相手凍り10%
ふぶき
タイプ こおり
威力 110
命中 70
備考 相手凍り10%
変化技
つるぎのまい
タイプ ノーマル
効果 自分攻撃↑↑
ビルドアップ
タイプ かくとう
効果 自分攻撃・防御↑
ちょうはつ
タイプ あく
効果 相手の変化技を封じる
命中 100
どくどく
タイプ どく
効果 相手を猛毒にする
命中 90
ワイドガード
タイプ いわ
効果 全体攻撃を防ぐ
備考 ダブル用
Zワザ
ぜったいほしょくかいてんざん
元の技 であいがしら
威力 175(262)
備考 優先度0
スーパーアクアトルネード
元の技 アクアブレイク
威力 160(240)
備考 非接触
ワールズエンドフォール
元の技 いわなだれ
威力 140
アシッドポイズンデリート
元の技 どくづき
威力 160
備考 非接触
レイジングジオフリーズ
元の技 ふぶき
威力 185
テンプレート型
アタッカー兼クッション型
特性:ききかいひ
性格:いじっぱり/わんぱく/しんちょう
努力値:H252 A252 or B252 or D252
持ち物:ゴツゴツメット/いのちのたま/こだわりハチマキ/とつげきチョッキ/レッドカード/各種Zクリスタル/オボンのみ/だっしゅつボタン
確定技:であいがしら
優先技:アクアジェット/アクアブレイク
選択技攻撃:きゅうけつ/いわなだれorがんせきふうじ/どくづき/ふぶき/ふいうち
選択補助技:どくどく/つるぎのまい/ちょうはつ
【ダブル】トリルじこあんじアタッカー型
特性:ききかいひ
性格:ゆうかん
努力値:HA252
持ち物:フィラのみ/オボンのみ/ラムのみ/各種Zクリスタル
確定技:じこあんじ
選択技:アクアブレイク/きゅうけつ/アクアジェット/いわなだれ/ふいうち/まもる
相性考察
ドリュウズ
炎技以外の弱点を互いに補完できる。グソクムシャの苦手なカプ・テテフやカプ・コケコにも強い。
一方で岩+地面の攻撃範囲を持つガブリアス・霊獣ランドロスや、飛行+地面の範囲を持つメガボーマンダには注意が必要。
カバルドン・バンギラスとの補完にも優れるため、砂パの補完兼クッションに利用するのも一考。
メガゲンガー
脱出滅びのコンボパーツに。ゲンガーの苦手な地面技を受けられる点も優秀。
滅び型でなくても「ききかいひ」と「かげふみ」の相性はよく、得意な相手をキャッチして落とすことができる。
対グソクムシャ
注意すべき点
強力な先制技であいがしらを持ち、ききかいひとあわせて繰り出される度に撃たれる。ゲッコウガ程度の低耐久ポケモンなら等倍でも火力アイテム込みで確1圏内に入ってしまう。
クッションと削りの役割を兼ね備え、不利対面から一転して有利対面を作られてしまう。後続のエースアタッカーはもちろん、自身も高い攻撃・防御を持つため侮れない。
対策方法
特防は並程度で鈍足。カプ・テテフなら先制技を封じつつ上から特殊技を撃てる。
攻撃技は物理技かつ接触技メインなので、おにびやゴツゴツメット持ちの物理受けも有利。特にドヒドイデはメインウェポンをどちらも半減でき、HB特化ならドリルライナーも確3と余裕で耐える。
必然的に繰り出し回数が増えるため、ステルスロックを撒けば岩弱点も相俟って大幅に削れる。積み技でであいがしらをやり過ごし、ききかいひを発動させずに倒すのもよい。
グソクムシャの歴史
第七世代
SM初期
デメリット特性とも捉えられるききかいひ、サイコメイカーで完封されかねない先制攻撃技依存と言うべき覚える技の傾向などから、世代初期の評価は散々であった。
「捕獲用にグソクムシャを使用したが、ききかいひが発動して使い物にならなかったのでリストラした」というのは、当初発祥した冗談の1つであり、そこからもグソクムシャの酷評ぶりが窺えた。
SM中期
しかし研究が進むにつれて、交代先を事前に落として詰めていくことで有利体面を作ることができることが明らかになった。
そして、カプ・コケコと組ませることで真価を発揮できることが判明。カプ・コケコは高速のサイクル技使いで尚且つボルトチェンジで十分な削りを入れることができるからである。
とはいえ、環境レベルで言えばアクアジェットを軸としたみずの物理アタッカーとしてはマリルリの方が技範囲も対面性能も高く、使用率30位以内とは縁が無い。
こだわりハチマキ型のグソクムシャが放つアクアジェットが爆発力に欠けるため、雨パのメンバーとしても定着していない。
シーズン10スペシャルバトル(さかさダブル)では使用率7位を記録。しかし、この頃はUSUMが発売されてSMが実質的に展開終了して久しい状況であり、参加人数僅か168人と過疎化していた。
さかさバトルでも弱点5、半減3と耐性に恵まれているとは言い難いが、グソクムシャの物理耐久が不利な相手を受けられるほどのものであることに変わりはない。
PGLレーティングバトル統計データを見ると、全シーズンを通してアクアブレイク、アクアジェット、であいがしら、きゅうけつがメジャーな技構成であったことがうかがえる。
USUM期
はたきおとす程度しか教え技で獲得した有効な技が無かったため、相対的に弱体化。
だっしゅつボタン型のグソクムシャでメガミミロップの有利体面を作る「グソロップ」が成立し、同リーグシングルバトル各シーズンで同時エントリー率上位にミミロップが安定して入るようになった。
PGLレーティングバトル統計データによると、持ち物はこだわりハチマキ、オボンのみ、いのちのたまが主流であり、シーズンによってはゴツゴツメット、とつげきチョッキも相対数を伸ばしている。
性格はいじっぱりほぼ一択だが、シーズンによってはわんぱくやゆうかんも比率を伸ばすことがある。ゆうかんに関しては、交代を繰り返す中では素早さは機能しないため必要とされないという理屈で選ばれることもある。
大会実績
通常環境には縁が無いが、2017年1月に開催されたアローラシングル『アローラフレンドリー 』ではジュニアカテゴリで18位の、マスターカテゴリで25位の使用率を記録。
2018年10月にハロウィンキャンペーンとして行われたいわゆる「怖いポケモン限定戦」の「トリックホリック」では使用率19位を記録。
欠点
戦法が読まれやすい事と、カプ・テテフのように先制技そのものを封じてくる相手や、ファイアローのように自身より早く先制攻撃できる相手にはめっぽう弱いという事。
また、先制技が豊富な反面高威力技に乏しく、特性の関係もあって「つるぎのまい」等の積み技が腐りやすいため、何かとステータス以上の威力を出すのが難しい。
アニメにおけるグソクムシャ