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【よくわかるポケモン解説】ウツロイド編

 今回のポケモン解説はウツロイドです。

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目次


基本データ


全国図鑑  No.793
分類    きせいポケモン
英語名   Nihilego
タイプ   いわ どく
種族値   H109 A53 B47 C127 D131 S103
高さ    1.2m
重さ    55.5kg
特性    ビーストブースト
性別比   性別不明
卵グループ タマゴ未発見


図鑑説明


ポケットモンスターサン
なぞに つつまれた UBの いっしゅ。 まちゆく ひとが きせいされ あばれだす すがたが もくげきされた。

ポケットモンスタームーン
UBの いっしゅ。 いしが あるかは ふめいだが ときおり しょうじょの ような しぐさを みせる。

ポケットモンスターウルトラサン
UBと よばれる べつせかいの せいめいたい。 つよい しんけいどくを もっていると かんがえられる。

ポケットモンスターウルトラムーン
ウルトラホールから このせかいに あらわれた。 ポケモンや にんげんに きせいして いきているようだ。


耐性


4倍
じめん

2倍
みず,エスパー,はがね

等倍
くさ,でんき,ドラゴン,ゴースト,いわ,あく,こおり,かくとう

1/2
ノーマル,ほのお,ひこう,むし,フェアリー

1/4
どく

無効
なし


容姿


 逆さにした金魚鉢からガラス細工のような質感の触手が生えた、クラゲの様な姿をしている。モデルはフクロムシのエキステルナ(頭部のような部分)とインテルナ(触手のような部分)であると思われる。 
 名前の由来は、虚ろ(からっぽ)+イド(id)、及び『移ろい』をかけていると思われる。イド(id)は精神分析学の概念の一つで、『本能』という意味を持つ(英語名のNihilはラテン語で『虚無・ゼロ』 egoは『自我』という意味)。
 色違いは、青基調の寒色系から黄色基調の暖色系になっている。 


概要


 初登場は『ポケモンSM』。アローラ地方を脅かす謎の存在ウルトラビーストの一種。国際警察からは、UB01 PARASITE(パラサイト)というコードネームで呼ばれている。 
 透明度の高い身体はガラス質で構成されており、形状は常に流動し定まっていない。顔が見当たらず、意思や感情があるのかどうかは不明。
 傘の形状が帽子、触手の形状が人間の少女の長髪・腕・脚を思わせるシルエットとなっており、戦闘中の待機モーションやポケリフレではまるで少女のようなしぐさを見せる。 


特徴


 他の生命体に寄生する。寄生方法は取り付いた相手に「超強力な神経毒」を注入し、寄生主の肉体や精神の潜在能力を極限まで引き出すというもの。 
 その神経毒には超刺激的な覚醒作用があり、寄生された対象は極度の興奮と自我の開放が発生、心理的な抑制力が麻痺した自らの情動や欲望のままに暴走する人格となってしまう。 
 この毒には自分たちUBを守るように心理誘導する作用も含まれているようで、心と体を(無理やり)目覚めさせられた宿主が自発的にウツロイド自身を守るように仕向ける。


ゲームのウツロイド

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 ウルトラビーストの中でもストーリーに最も影響を与えている。シナリオ上ではエーテルパラダイスで最初に遭遇し戦う事となるが、エンディング後のイベントでおそらく別の個体と遭遇して捕獲することになる。 
 ストーリーでは大量に出現するのだが、sm本編で入手できるのは1匹のみ。 
 最初に捕獲することになるウルトラビーストだが、「めざめるパワー」のタイプ厳選をするプレイヤーも多く、その場合はなかなか次のイベントに進めないことから歯痒い思いをすることになる。 


ウルトラディープシー

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 『USUM』からの新要素であるウルトラワープライドで、白いホールをくぐると行けるウツロイドの世界。『SM』でも先行登場しており、その時はウルトラスペースと言う名前だった。 
 ディープシーの名の通り、薄暗くサンゴの様な岩が立ち並び、水が流れている様にも見えるため、深海がモチーフだろう。 
 道なりに進むと、奥に開けた場所があり、そこに岩がぽつんと置かれている。この岩には座ることができ、初めて訪れた時はイベントが発生する。 
 そのイベントとは、岩に座った主人公の背後に上からゆっくり降りて来るようにウツロイドが現れるという、SMで起きた事を考えるとシャレにならないもので、主人公が背後のウツロイドに気づいてから戦闘が始まる。


システム上の問題


 普通に性格も個性も存在し、普通に懐き、ポケリフレで仲良くなれば戦闘中に撫でて欲しがることすらある。 


対戦のウツロイド

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能力


 あのガブリアスを僅かに1上回る素早さを持ち、特攻は禁止級のメガディアンシーを除けばいわタイプ最高の数値となる。 
 特殊耐久面は無振りの状態ですらHP252振りのメガフシギバナより堅いというとんでもない堅牢さであり、特攻252振りひかえめラティオスサイコキネシスを確定で耐える。 
 その反面、攻撃・防御はかなり低く、物理技で殴られるだけで簡単に致命傷を負う。サイコショックも技の性質上ほぼ耐えることはできない。 


特性


 「ビーストブースト」は相手を倒したときに自分の一番高い能力が上がる。


オススメ技


特殊技


パワージェム
タイプ いわ
威力  80(120)
命中  100

ヘドロウェーブ
タイプ どく
威力  95(142)
命中  100
備考  相手毒10%

ヘドロばくだん
タイプ どく
威力  90(135)
命中  100
備考  相手毒30%

かみなり
タイプ でんき
威力  110
命中  70
備考  相手麻痺30%

10まんボルト
タイプ でんき
威力  90
命中  100
備考  相手麻痺10%

チャージビーム
タイプ でんき
威力  50
命中  90
備考  自分特攻↑70%

サイコキネシス
タイプ エスパー
威力  90
命中  100
備考  相手特防↓10%

サイコショック
タイプ エスパー
威力  80
命中  100
備考  相手の防御でダメージ計算

マジカルシャイン
タイプ フェアリー
威力  80
命中  100
備考  全体攻撃

めざめるパワー
候補タイプ こおり,ほのお,じめん
威力    60
命中    100

くさむすび
タイプ くさ
威力  20~120
命中  100

ミラーコート
タイプ エスパー
効果  相手の特殊攻撃を倍返し
命中  100
備考  優先度-5

アシッドボム
タイプ どく
威力  40(60)
命中  100
備考  相手特防↓↓100%

クリアスモッグ
タイプ どく
威力  50(75)
命中  必中
備考  相手能力変化解除


物理技


はたきおとす
タイプ あく
威力  65(97)
命中  100
備考  相手持ち物排除

イカサマ
タイプ あく
威力  95
命中  100
備考  相手の攻撃実数地でダメージ計算


変化技


どくどく
タイプ どく
効果  相手を猛毒状態にする
命中  必中

でんじは
タイプ でんき
効果  相手をマヒにする
命中  90

リフレクター
タイプ エスパー
効果  5ターン味方の物理耐久を強化

ひかりのかべ
タイプ エスパー
効果  5ターン味方の特殊耐久を強化

ワンダールーム
タイプ エスパー
効果  場のポケモンの防御・特防を入れ替える

サイドチェンジ
タイプ エスパー
効果  味方との位置を入れ替える
備考  優先度+1。ダブル専用

どくびし
タイプ どく
効果  どくびしを撒く
備考  鋼や飛行、ふゆうに無効。毒に除去される

ステルスロック
タイプ いわ
効果  相手フィールドに岩を撒く

いたみわけ
タイプ ノーマル
効果  相手とHPを分かち合う


Zワザ


ワールズエンドフォール
元の技 パワージェム
威力  160(240)

アシッドポイズンデリート
元の技 ヘドロウェーブ
威力  175(262)
元の技 ヘドロばくだん
威力  175(262)

スパーキングギガボルト
元の技 10まんボルト
威力  175
元の技 かみなり
威力  185

ラブリースターインパク
元の技 マジカルシャイン
威力  160

マキシマムサイブレイカー
元の技 サイコキネシス
威力  175

ブルームシャインエクストラ
元の技 くさむすび
威力  160


テンプレート型


特殊アタッカー型 

特性:ビーストブースト
性格:おくびょう(推奨)/ひかえめ
努力値:CS252
持ち物:きあいのタスキ/とつげきチョッキ/くろいヘドロ/ラムのみ/こだわりメガネ/いのちのたま/たつじんのおび/Zクリスタル
確定技:パワージェム/ヘドロウェーブorヘドロばくだん
攻撃技:10まんボルトorかみなり/くさむすび/サイコキネシスorサイコショック/マジカルシャイン/めざめるパワー(炎/氷/地)/イカサマ
補助技:みがわり/ステルスロック/どくびし/リフレクター/ひかりのかべ/まもる

こだわりスカーフ型 

特性:ビーストブースト
性格:おくびょう(推奨)/ひかえめ
努力値:CS252ベース
持ち物:こだわりスカーフ
確定技:パワージェム/ヘドロウェーブ
選択技:めざめるパワー(炎/氷/地)/サイコキネシス/くさむすび/10まんボルト/ステルスロック

サポート型 

特性:ビーストブースト
性格:おくびょう/ずぶとい
努力値:HS252/BS252/HB252/CS252を基本として調整
持ち物:きあいのタスキ/ひかりのねんど/メンタルハーブ/Zクリスタル
攻撃技:パワージェム/ヘドロウェーブorヘドロばくだん/アシッドボム/クリアスモッグ/10まんボルト/マジカルシャイン
補助技:ステルスロック/どくびし/リフレクター/ひかりのかべ/どくどく/でんじは/トリックルーム


ウツロイド 


注意すべき点


 C127、S103からの一致岩・毒技。加えてビーストブーストが発動し特攻が上がれば抜き性能が大きく上がる。
 特殊耐久がとても高く、一致特殊技でも等倍程度では大きなダメージは与えられずそのまま押し負けてしまう可能性も。サブウェポンや補助技、小技も豊富。


対策方法


 一致技のタイプの都合上、鋼には有効打は少なめ。ただし鋼でも特殊型の場合は押し負ける可能性がある。物理耐久はそれほどでもないので4倍の地面技であれば不一致でも致命傷は与えやすい。
 バレットパンチアクアジェットなどの先制技も有効。ビーストブーストが発動する前に仕留めてしまいたい。
 地面への有効打はめざ氷やくさむすびくらいしかないが、ガブリアスで対処する場合は相手のめざ氷を警戒してタスキ、スカーフなどは持っておこう。
 メガメタグロスギルガルドであればほぼ完封だがイカサマには注意。特殊アタッカーでも、サイコショックで大ダメージを与えられる。


欠点


 第7世代が物理寄り環境であるため噛み合わない。物理耐久が低いため生き残りにくい。一定ターン防御と特防を入れ替える「ワンダールーム」という技を覚えられるのだが、相手も防御と特防を入れ替えてしまうので状況判断を誤ると逆に危険。 
  また、火力も控えめになりがち。積み技も一切習得できない。うまく立ち回れば強いが、やられる時は結構呆気ない。 


 ウツロイドの歴史


第七世代


発売前評価

 能力が判明するなりガブリアスの素早さの種族値を1だけ上回る103に注目が上がった。一応、めざめるパワー(こおり)でガブリアスを落とせる特攻ではある。

『SM』期

シングルバトルでは

 SMシーズン2の上位構築としてテッカグヤとのコンビ、通称「ウツロカグヤ」構築が何例か入っていた。
 相性補完の良さ、ビーストブーストが根源となって発揮される型の豊富さが「ウツロカグヤ」の売りである。
 シーズン6になると、カバルドンのすなおこしを加えた「カバウツロカグヤ」が確立された。砂ととつげきチョッキを合わせれば特殊耐久は物凄いことになり、その条件でHPに努力値を全振りすればおくびょうゲッコウガのミズZ+ハイドロカノンが最大乱数で86.1%に抑えられる。これはステルスロックのダメージ込みで確定2発の計算となる。
 パワージェム、ステルスロックヘドロウェーブくさむすびorめざめるパワーが主流技構成であり、持ち物はこだわりスカーフが、性格はおくびょうがメイン。
 実際の対戦では途中で捨てるが求められることが多い関係上、上を取った状態からひたすらパワージェムを撃つポケモンとしての姿が目立つ。拘っている時は流されやすい10まんボルトヘドロウェーブは非推奨なので、ある意味当然である。

『USUM』期

シングルバトルでは

 ガブリアスの使用率が20位台にまで低迷するようになったため、シングルバトルにおいてはめざめるパワー(こおり)型は多くのプレイヤーが折角育成したのに無駄になった感がある。

ダブルバトルでは

 シーズン10からいかくが意味をなさない点を活かしたほのお、フェアリーへの特殊アタッカーとして利用されるようになった。
 PGLレーティングバトル統計データからは、パワージェム、ヘドロばくだん、まもる、トリックルームが主流で、持ち物は出落ちを防ぐためのきあいのタスキが好まれた。
 性格は臆病がメインであったが、トリックルーム状態と相性の良いれいせいも2番手として見られるようになった。
 めざめるパワーはこおり、ほのお、じめんがメインであるが、主流技をフル投入レベルで要求される上にダブルバトルでは不利なポケモンで受けることがざらであるため、めざめるパワーの採用率は各シーズン2割から3割程度が常。
 ダブルバトルにおけるウツロイドは対面性能以外は非常に低いため、特定の相性補完コンビないしトリオを形成するには至っていない。


アニメのウツロイド

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 サン&ムーン47話の回想シーンで初登場。ゲーム版同様『UB:01 PARASITE(パラサイト)』の名称で呼ばれている。 


過去


 4年前、ザオボーが勝手に開いたウルトラホールから出現。幼い頃のリーリエに襲い掛かり、連れ去ろうとした。 
 助けに入ったシルヴァディによってウツロイドはホールの向こうに退散したが、リーリエはその時の恐怖とザオボーのスリーパーによる記憶封印が原因で、呪いをかけられたのようにポケモンに触る事ができなくなってしまった。 


現代


 50話にて、ザオボーが再びウルトラホールを開いた事でサトシ達の前に出現。ザオボーをぶっ飛ばした後、ルザミーネのピクシーのマジカルシャイングラジオシルヴァディエアスラッシュ、サトシのピカチュウ10まんボルトを一切受け付けずに圧倒。
 そして4年前と同じようにリーリエへ襲い掛かろうとする。リーリエを庇ったルザミーネを捕まえたままウルトラホールへと消えてしまった。 


結末


 53話では、サトシ達が辿り着いたウルトラスペースにたくさん登場。ルザミーネを捕まえた個体は彼女と融合してマザービーストと化しており、サトシ達の追跡から逃れるべくルザミーネに手持ちポケモンを出させながら逃走を図る。 
 54話でルザミーネがリーリエの言葉で自我を取り戻しかけた際は再度彼女を取り込もうとしたが、サトシとピカチュウが新たに発動したZワザ1000まんボルト」が炸裂し敗北。ルザミーネから分離し、どこかへ飛び去っていった。 
 事件解決後、エーテル財団によって正式にウツロイド命名される事となった。 

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 以上です。これで紹介を終えます。