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【よくわかるポケモン解説】サーナイト編

 今回のポケモン解説はサーナイトです。 

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目次



基本データ



全国図鑑  No.282
分類    ほうようポケモン

英語名   Gardevoir

タイプ   エスパー /フェアリー: (第6世代より)
種族値   H68 A65 B65 C125 D115 S80
高さ    1.6m
重さ    48.4kg
特性    シンクロ / トレース / テレパシー(隠れ特性
性別比   ♂:50% / ♀:50%
卵グループ 不定


進化



ラルトス → キルリア → サーナイト/ エルレイド(「めざめいし」を使う・♂限定) 


メガシンカ



サーナイトメガサーナイトサーナイトナイトを所持) 

 

図鑑説明


ポケットモンスターファイアレッドポケットモンスターリーフグリーン
みらいを よちする ちからを もつ。トレーナーを まもる ときに さいだい パワーを はっきする。

ポケットモンスタールビー
みらいを よちする のうりょくで トレーナーの きけんを さっちしたとき さいだい パワーの サイコエネルギーを つかうと いわれている。

ポケットモンスターサファイア
サイコパワーで くうかんを ねじまげ ちいさな ブラックホールを つくりだす ちからを もつ。いのちがけで トレーナーを まもる ポケモン

ポケットモンスターエメラルド
サイコパワーで からだを ささえているため じゅうりょくを かんじていない らしい。トレーナーを まもる ために いのちを かける。

ポケットモンスターダイヤモンド・パール
いのちがけで しんらいする トレーナーを まもろうとする。みらいを よちする ちからを もつ。

ポケットモンスタープラチナ
トレーナーを まもるためなら サイコパワーを つかいきり ちいさな ブラックホールを つくりだす。

ポケットモンスターハートゴールド・ソウルシルバー
こころの かよいあった トレーナーを まもるとき さいだい パワーの サイコエネルギーが はっきされる。 


耐性


4倍
なし

2倍
はがね、ゴースト、どく

等倍
じめん、いわ、こおり、あく、でんき、くさ、みず、ほのお、むし、フェアリー、ひこう、ノーマル 

1/2
エスパー

1/4
かくとう

無効
ドラゴン


容姿


 人間に近い容姿をしたポケモン。色違いは緑の部分が綺麗な青に、赤い瞳孔と突起の部分がオレンジになる。
 緑色の髪の様なものを頭部に有し、胸元からは白いロングドレスの様なもので覆われている。胸部には胸から背中を貫通する赤色の特徴的な器官が存在する。 
 この器官は横から見るとハートマークになっており、ラルトスキルリアにも同様の器官が体の一部にみられる。 
 細く白い脚があるが、グラフィックではスカートの様な部分に隠れているため、基本的には見えない。技を出すときのモーションなどでちらちらと見え隠れする他、図鑑で下から見ると存在が確認できる。 
 非常に見えにくいが口が存在する。公式イラストには描かれていない上、第5世代までドット絵にも描かれていなかったが、スピンオフ作品や3Dモデル活用作品(バトレボなど)、第6世代以降のグラフィックで確認できる。よくエルフ耳属性としても描かれているが、顔の横にある白い突起部分が耳かどうかは不明。 

 

モチーフ

 

 図鑑による生態から「守護精霊」のようなものではないかと思われる。精霊は本来実体を持たないのでタマゴグループが「不定形」である説明もつき、フェアリータイプは精霊の要素も含むのでこのタイプが付けられたのも納得が行く。 
 ゴーストタイプではないのは思念体としての性格が強い(未来を予知してトレーナーを守る)からだろうか。体つきのモチーフは社交ダンスのドレス衣装から取られていると思われる。 

 

概要

 
 初登場は『ポケットモンスター ルビー・サファイア』(第3世代)。 
 心の通い合ったトレーナのためなら己が命をも厭わないポケモン。空間だって捻じ曲げる。図鑑説明ではそのような忠誠心の強さが語られるが、野生における生態はまったく書かれていない。 
 また、ラルトス時代には明るい感情を察知した際に人間に近寄ってくるとあり、キルリア時代で明るい感情からサイコパワーのエネルギーを得ている。
 これら図鑑説明と進化前の生態から、サーナイトは「明るい感情をたくさん浴びて信頼を築き上げたパートナーの元で進化し、今までの恩返しとして信頼できるパートナーを守るポケモン」と解釈することができるだろう。  
 良く言えば人間社会に適応した進化をしたといえる。逆に言うと人間への依存度が極めて高い。エルレイド含め、進化系統全てで野生での生態がよく分かっていないのも珍しい。  


ゲームのサーナイト

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 これほどまでになつき進化が似合うポケモンもそうはいないにも関わらず、進化方法は至って普通のレベルアップ。 
 どう見ても人型なのに、タマゴグループは「人型」ではなく「不定形」。そのため、ゴーストタイプを除くとマタドガスベトベトンなどかなりのゲテモノ食いになってしまったりする。 


『DP』


 ♂♀共に存在するが、デザインゆえ育成の場合は♀を粘る人が多かった。しかし♂のキルリアから進化するエルレイドが登場したため、「サーナイト=♀」のイメージはさらに強まった。 


『XY』


 フェアリータイプが追加。しかしタマゴグループに「妖精」は加わっていない。ちなみに、フーディンと同じくサイコパワーで体を支えており、同時に重力を感じていないらしい。 
 さらにエルレイドを差し置いてメガシンカを体得。エルレイドの方はどうなるんだと不安がった人も多かったが、後にエルレイドも1年遅れながらメガシンカを体得し、お揃いとなった。 

 

ミツルとサーナイト

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 『ルビー・サファイア・エメラルド』の作品中では実質的なライバルであるミツルが初めて出会ったポケモンラルトスであったため、そのまま彼の実質的な切り札となっているなどRSEでも扱いが大きめのポケモンでもある。 
 なお、ミツルのサーナイトは♂である。加えて『オメガルビーアルファサファイア』では最終進化形がエルレイドになっている。 

 

対戦のサーナイト

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能力


 ひ弱だったラルトスキルリアに比べ大幅に能力が伸び、一気に頼もしいポケモンへと成長した。 
 「とくこう」と「とくぼう」に優れているが、「すばやさ」が中途のためそのままアタッカーとして使用するとフーディンやエーフィなど他のエスパーに一歩劣ってしまう。一応上記2匹には覚えられない「10まんボルト」が使えるため完全な劣化にはならないが。 
 しかし、「さいみんじゅつ」「おにび」「でんじは」「あまえる」「みちづれ」「アンコール」「トリックルーム」「サイドチェンジ」「ちょうはつ」など補助技が選択に迷うほど豊富にあるので、十分に補うことが可能。 

 

特性

 

 「シンクロ」「トレース」「テレパシー」であり、いずれも優れている。 
 シングルダブル問わず「トレース」が便利だが、ダブルではメガシンカしない場合「テレパシー」の採用も多い。 
 「シンクロ」は専らポケモン厳選用とみなされ、「すばやさ」を調整し「おきみやげ」「いやしのねがい」で退場することで厳選のサポートができる。

 

フェアリータイプの追加


 当初はエスパータイプのみだったが、第6世代から「フェアリータイプ」が追加された。 
 これにより、今まで弱点であったむしタイプやあくタイプを等倍に持ち込み、得意なかくとうタイプに至っては1/4にまでダメージを軽減させることが可能となった。 
 加えて、今まで悩まされてきたドラゴンタイプの高火力技を無効化することもできるようになった。 
 逆に弱点としてどくタイプとはがねタイプが加わったが、どくタイプに関してはあくとの複合でなければエスパー技で対抗できる。 さらにはメガシンカも獲得し、それまでとは比べ物にならないくらいに強くなった。 
 また、フェアリータイプが加わったことにより、最高威力の技が「サイコキネシス(90)」から新たに習得した「ムーンフォース(95)」に変わった。 
 この「ムーンフォース」と「マジカルシャイン」「サイコキネシス」「サイコショック」という一致技をベースに、豊富な変化技、優秀な特性、更にはメガ進化といった数多くの選択肢を駆使することにより、パーティに応じて器用に戦い方を変えられるユーティリティプレイヤーとしての地位を築いている。 

 

オススメ技


特殊技


ムーンフォース
タイプ フェアリー
威力  95(142)
命中  100
備考  相手特攻↓30%

サイコキネシス
タイプ エスパー
威力  90(135)
命中  100
備考  相手特防↓10%

サイコショック
タイプ エスパー
威力  80(120)
命中  100

アシストパワー
タイプ エスパー
威力  20(30)~
命中  100

きあいだま
タイプ かくとう
威力  120
命中  70
備考  相手特防↓10%

シャドーボール
タイプ ゴースト
威力  80
命中  100
備考  相手特防↓20%

10まんボルト
タイプ でんき
威力  90
命中  100
備考  相手麻痺10%

エナジーボール
タイプ くさ
威力  90 
命中  100
備考  相手特防↓10%

くさむすび
タイプ くさ
威力  20~120
命中  100
備考  相手が100.0kg以上ならエナジーボール超え

こごえるかぜ
タイプ こおり
威力  55
命中  95
備考  相手素早さ↓100%。ダブルだと相手全体攻撃

めざめるパワー
候補タイプ ほのお,じめん
威力    60
命中    100  


物理技


かげうち
タイプ ゴースト
威力  40
命中  100
備考  優先度+1先制技


変化技


でんじは
タイプ でんき
効果  相手をマヒ状態にする
命中  90

おにび
タイプ ほのお
効果  相手をやけど状態にする
命中  85

ちょうはつ
タイプ あく
効果  相手の変化技使用を封じる
命中  100

アンコール
タイプ ノーマル
効果  同じ技を繰り返し使わせる
命中  100

かなしばり
タイプ エスパー
効果  直前の技を封じる
命中  100

みちづれ
タイプ ゴースト
効果  相手を道連れにする

リフレクター
タイプ エスパー
効果  味方の物理耐久を強化

ひかりのかべ
タイプ エスパー
効果  味方の特殊耐久を強化

めいそう
タイプ エスパー
効果  自分特攻・特防↑

ねがいごと
タイプ エスパー
効果  回復

いやしのねがい
タイプ エスパー
効果  自分を生け贄に後続を全回復

おきみやげ
タイプ あく
効果  自分を生け贄に相手の攻撃・特攻↓↓
備考  Zワザ化で後続のHP全回復

ふういん
タイプ エスパー
効果  相手の技を封じる
備考  ダブル向き

トリック
タイプ エスパー
効果  持ち物を交換する
命中  100

トリックルーム
タイプ エスパー
効果  素早さ関係の逆転


テンプレート型


スカーフ型 

特性:トレース
性格:おくびょうorひかえめ
努力値:CS252ベース
持ち物:こだわりスカーフ
確定技:ムーンフォース/サイコショックorサイコキネシス
優先技:きあいだま
選択技:めざめるパワー(炎or地)/10まんボルト/シャドーボール/エナジーボール/トリック/みちづれ

サポート型 

特性:トレースorシンクロ
性格:ずぶとい/おくびょう/おだやか
努力値:H252 BorS252
持ち物:ひかりのねんど/きあいのタスキ/オボンのみ
優先技:おきみやげorみちづれ
攻撃技:サイコキネシスorサイコショック/ムーンフォース/こごえるかぜ
変化技:ひかりのかべ/リフレクター/ちょうはつ/でんじは/おにび/アンコール/かなしばり/しんぴのまもり/トリックルーム/いやしのねがい

 

サーナイト 


注意すべき点


 メガシンカ時のフェアリースキンハイパーボイスが脅威。高威力・無効タイプ無し・みがわり貫通・全体攻撃とあって非常に受けづらい。
 各種サブウェポンやサイコショック・ちょうはつ等による役割破壊も厄介。
 メガシンカ前も特殊方面に優れ、こだわりスカーフでの奇襲・耐久特化でのサポートに注意。トレースでこちらの強特性を利用されることもある。


対策方法


 どの型でも安定するポケモンは少ないが、はがねタイプが攻防ともに比較的安全。きあいだまやめざめるパワーで4倍弱点を突かれないポケモンならなおよい。
 ハッサムメタグロスギルガルド等の先制技持ちはこだわりスカーフにも強い。メガストーンやZクリスタルを持たせておけば、こだわりトリックにも対処できる。 

 

欠点

 

1,はがねタイプ

 

 フェアリーが追加されてもなおはがねタイプへの対抗策が脆弱なこと。 
 単純に弱点なだけでなく、サーナイトの両主力技を半減させられるため天敵中の天敵。はがねの弱点を突けるエルレイドとはまさに対照的である。 
 対抗策は命中率が不安定な「きあいだま」程度しかない。このため、「めざめるパワー」をほのお、かくとう、じめんにしようとするトレーナーも多いが、ほのおやかくとうではすばやさ個体値を31にできない、かといってじめんだと一部の相手に等倍になってしまう。 (この点については第7世代で「Zワザ」や「ぎんのおうかん」が登場し多少改善されている) 

 

2,耐久力


 「HP」「ぼうぎょ」「すばやさ」が高くなく、努力値を振る場合どれか1~2つが犠牲になりやすい。サーナイト個体値努力値調整が難しいと言われる所以はここにある。 
 技の面では、これだけ器用なポケモンでありながら自分のHPを回復する手段が「ドレインキッス」「ねがいごと」「ねむる」しかなく、「じこさいせい」など確実かつ即座に回復できる手段がないことが欠点。 
 また「じゅうりょくを かんじていない らしい」という図鑑説明が悪い方に反映されたのか、エルレイド共々エスパータイプでありながら何故か「じゅうりょく」を覚えられない。ダブルバトルの適性が高い分非常に歯痒い。 

 

3,カプ・テテフ

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 『サン・ムーン』では強力な同タイプであるカプ・テテフが登場しただけでなく、差別化要素である状態異常や「みちづれ」が弱体化し、更にはメガシンカも特性が弱体化と、かなり苦しい立場に立たされている。フェアリー対策ではがねタイプが跋扈しているのも痛い。 
 『USUM』では差別化要素の1つだった「サイドチェンジ」が教え技化され広く配られた上にカプ・テテフも習得も。    
 それでもメガシンカの強さは健在で、「トリックルーム」などの補助技の差でどうにか勝負できるのでまだまだ不遇とは言いきれない。実際メガシンカ形態(メガサーナイト)はどうにかダブルで一線級の力を保っている。 
 普通に戦っているだけではなかなか勝てない、トレーナーの裁量次第で強くも弱くもなるという点で文字通り「トレーナーとの信頼が試される」ポケモンと言える。

 

サーナイトの歴史


第三世代


 ルビー・サファイア発売時点ではポリゴン系統が未解禁であったため、サーナイト系統がトレースを持つポケモンとしては唯一の存在であった。タマゴ技としては既におきみやげ、みちづれ、おにび、くろいまなざしなどを覚え、この時点でも補助技には困らなかった。
 特におきみやげ使いとしてはラティオスに次いで2位の素早さの種族値であり、あちらがおきみやげを使うことが当時殆ど無かったことを考えると実質的に最速のおきみやげ使いであった。
 しかしアタッカーとしてはフーディンとの差別化が難しく、フーディンが覚えない10まんボルトで差別化する必要があった。エメラルドではほのおのパンチ、かみなりパンチ、れいとうパンチ、いわゆる「三色パンチ」を獲得。
 FR・LGでキルリアの時にわざおもいだしでしか覚えられないマジカルリーフがある。バトルタワーなどでサーナイトがいきなりマジカルリーフを出してくる事があり、一時不正と思われた事もある。
 この世代のシングルバトルで使用するなら技構成はサイコキネシス、めいそう、10まんボルト、おにびが無難。性格はバシャーモフシギバナなどのみがわり使いと素早さの種族値が同じであることを考慮しておくびょうがメインにされた。


第四世代


『DP』期

 攻撃技が個別に物理と特殊に分化されるように仕様変更されたことに伴い三色パンチが実用外に。かわりにエナジーボールという新たなサブウエポンを得て、他に先制技のかげうち、起点として強力なアンコールなど、技の強化に恵まれた。
 ダイヤモンド・パールではねむりの強化によってさいみんじゅつとゆめくいによる耐久型の運用も現実的になった。

『プラチナ』以降

 ねむりやさいみんじゅつの仕様が弱体化するも、元々補助技に恵まれていたサーナイトにとってこれは痛手にはならなかった。プラチナの教え技としてトリックを覚え、HGSSでは教え技としていたみわけを、タマゴ技としてアンコールをそれぞれ獲得。
 これにより、こだわりスカーフの効果で先手でトリックを打って相手の行動を押し付けたこだわりスカーフで阻害するいわゆる「スカーフトリック」や、いたみわけを主軸とした耐久型が生まれた。おきみやげ使いとしてはより素早いユクシーが登場している。
 世代末期のバトレボ環境ではこごえるかぜとアンコールで起点を作り、時にみちづれで1:1交換に持ち込む型が主流化。


第五世代


 アシストパワーの獲得によりめいそうで積む戦略が強化された。しかしこの世代に登場したウルガモスアイアントを始めとする強力な新規のむしタイプに苦戦する場面が増え、相対的には弱体化。
 特にウルガモスに関してはおにびが効かない、始動役としての役割を遂行している間にちょうのまいを積まれるなど逆に起点を作られるなど、かなり不利な対面であると言える。
 隠れ特性としてはテレパシーを獲得した。隠れ特性による環境全体の強化に伴いトレースでのただ乗り戦略には磨きがかかった。


第六世代


『XY』期

シングルバトル

 タイプにフェアリーを追加され、さらにメガシンカを獲得したことで一線級のポケモンとなった。レーティングではシーズン13を除いて使用率ベスト30入りを果たしており、主に20位台を推移していた。
 基本的な技構成はムーンフォースハイパーボイスサイコキネシスサイコショックであることがうかがえる。
 メガシンカによる特殊アタッカーとしての運用が主流であったことも分かるが、一方でこだわりスカーフを持たせてメガシンカをあえてせずに戦うことも少なくなかった。

ダブルバトル

 世代後半から10位前後が定位置になるなど勢いを増し、最高位はシーズン15の8位。

ORAS』期

シングルバトル

 第六世代のソフト単体での通常入手が解禁されたクレセリアスイクンといった準伝説に手を焼くためかシングルバトルではシーズン7を除いてベスト30入りしていなかった。

ダブルバトル

 隠れ特性テレパシーがランドロスガブリアスとの並びと相性が良いことが周知になったためかシーズン11以降勢いを増し、最高位はシーズン17の7位。
 ハイパーボイス、まもる、トリックルームサイコキネシスが主流となり、ゴウカザルズルズキンが同時採用ポケモンの上位になることが多かった。
 トリパとしてモロバレルを有効活用しつつ、いざとなればゴウカザルズルズキンなど相性補完に優れるポケモンでサイクルを回したり対面で戦ったりと柔軟な運用が可能であった。

大会実績

 WCS2014(全国図鑑ダブルバトル)マスターカテゴリ優勝者で韓国のプレイヤーであるパク・セジュンがこだわりスカーフ型のサーナイトを優勝メンバーとした。
 そのサーナイトは一致メインウエポンで攻めるタイプだが、不意の局面で使用するためという名目を持たせつつもいわゆる「おしゃれ枠」としていばるも覚えていた(同大会ではいばるの使用機会はなし)。


第七世代


『SM』期

シングルバトル

 カプやミミッキュの登場によってドラゴンメタとしての需要は比較的落ち込む。特にフェアリータイプの特殊型としてはカプ・テテフアシレーヌにポジションを奪われ、使用率ベスト30にすっかり入らなくなった。

ダブルバトル

 カプのフィールド戦略の流行やペリッパーの登場による雨パの再燃により、主力特性のトレースの不確定性から場に出た時点では仕事をするとは限らないサーナイトは結果的に需要を落とした。
 Zワザの登場もあって物理耐久の脆さが浮き彫りになり、サーナイトナイトを持たせてエースとして運用するよりもきあいのタスキこだわりスカーフで行動保証を得るパターンが比較的多くなった。


『USUM』期


シングルバトル

 過去にUSUMリーグで使用率ベスト30に入選したポケモンを禁止する、いわゆる「上位禁止縛り」のバトルとして行われたシーズン16スペシャルレートでは使用率7位を記録。
 カプ・テテフが使用不能なレギュレーションでこの活躍ということは、如何にシングルバトルのエスパー枠としてカプ・テテフに押されていたかが間接的にうかがえる。

ダブルバトル

 いかくが解禁されたガオガエンとの技範囲補完を活かした「サナガエン」構築が定着。これに加えてサンダーのおいかぜで上から動いてよし、相手のおいかぜに乗じて自身のトリックルームで下から動いてよしと、柔軟性は抜群。
 いかく持ちとしてれいじゅうランドロスをプラスした「サナガエンランド」構築もざら。ただ、使用率ベスト10常連のメタグロスには明確に不利が付き、実際サーナイトを倒したポケモン3位以内にメタグロスが入るシーズンがざらである。
 それでも使用率1位の常連となったガオガエンと2位が定位置となったランドロスに関してはいかくが実質無効である上にその2体程度の特防ではフェアリースキン込みのハイパーボイスで結構なダメージが入るため、環境的には強力であることに変わりがない。
 ちなみにひかえめメガサーナイトフェアリースキン込みのハイパーボイスは、HPに努力値を全振りして特防に4振ったいじっぱりガオガエンに対して、ダブルバトルの威力分散込みで90.6%の高乱数2発。
 不利なポケモンで受けることが常のダブルバトルでは特定のポケモンに対する調整が無意味になるケースも多く、そのためHP振りのガオガエンとかち合う場面が少なくない。
 いざとなった時に下からトリックルーム状態で動けるようにひかえめで素早さ無振りにするケースも少なくない。また、不利な物理に強気に出られるようにHPと防御に厚く振るのも基本。


ポケモンGO』での特徴

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捕まえやすさ

 

 2017年12月9日、第3世代本格解禁と共に実装された。 
 原作のレアさから想像つくだろうが、初期形態ラルトスは出現しにくく、現状(2018年7月現在)巣も存在しない上に現在タマゴからも孵らなくなってしまったため、進化・育成に必要なアメ集めが非常に困難という困った特徴がある。 
 ただし天候ブーストがかかれば若干だが出現しやすくなるようで、他のレアに比べれば見つけやすい。天候ブーストも比較的起きやすい「曇り」なのが救い(もう1つは「強風」)。 
 また期間は限られるが進化前のキルリアがレイドボスに選ばれている。アメを集めつつ能力の高い個体を厳選するのも手。 育成難易度が高い分、手に入れた時の喜びは一入だろう。 
 ちなみに、第3世代の多くの最終進化形と共通する仕様としてサーナイト自身は野生で出現しない。 

 

Pokémon GO Safari Zone in YOKOSUKA


 2018年8月末~9月初頭に行われた『Pokémon GO Safari Zone in YOKOSUKA』(通称『横須賀GO』)において、ラルトスを一定数ゲットすることでリワードとしてサーナイトが手に入る特別なフィールドリサーチがあり、現状そこでのみ直接手に入れることができた。 

 

残される可能性


 なお、冒頭でも書かれている通り、ラルトス系列はオスにのみ将来的にもう1つ別の進化先が追加されることになる。
 高個体値のオスを手に入れてしまい、即戦力とするためにサーナイトに進化させるべきか、はたまた将来のことを考えて進化させずに温存しておくかで非常に悩んでいるという方も多いであろう。 


性能


 最大の特徴としてそれまでのフェアリータイプを大きく上回るCPの持ち主であり、攻撃力が特に高い。サーナイトはHPがかなり低く(ブースター程度しかない)、耐久面が不安定であることから、きちんと相手の行動を見極めて攻撃していかないとあっという間に倒されてしまうので注意が必要だ。 
 とはいえ、現状フェアリー最強なことに間違いはなく、その火力は目を見張るものがある。 
 ドラゴンとかくとうを両方半減できる数少ない存在でもあり、ジムやレイドバトルでの活躍も十分見込める。 

 

使える技


 技ではゲージ技に半分ゲージで威力100という便利なフェアリー技「マジカルシャイン」を備え、フェアリータイプ中最高火力を実現する。 
 それ以外の2つ「サイコキネシス」「シャドーボール」は他のエスパータイプも覚えるので、できるなら「マジカルシャイン」にしておきたいところ。 
 ただし、「シャドーボール」はミュウツーや同族を始めとした対エスパーに便利で、フーディンなどと異なり防御力が高いのが魅力。相手によってはこちらを採用してもよいだろう。 
 一方、通常技には難があり、「ねんりき」と「チャージビーム」の2択だが前者は発動が遅く、耐久に不安が残るのに回避が難しいという癖が強過ぎる性能。後者はタイプ不一致。せめて「しねんのずつき」か「サイコカッター」でもあれば……


防衛用としては

 

 耐久面こそ低いものの相性面で非常に優れた働きを見せ、かくとうが半減されるためカビゴンハピナスなどかくとう弱点のメンバーの後ろに控えることで討伐に複数匹持ち出させる(=薬の消費を多くさせる)ことができ、更にドラゴン軍団のゴリ押しも許さない。 
 かのミュウツーですら相手が「シャドーボール」を覚えているとおいそれと手を出せないほど。バンギラスも技こそ軽減されないが相手の「マジカルシャイン」の威力はハピナスの何倍も上なので直撃を受ければ返り討ちに遭いかねない。 
 どくタイプのポケモンも通常技とゲージ技のエスパー技で弱点を突かれてしまう上、他のゲージ技も等倍で受けてしまうため、ゲージ技の応酬に持ち込まれると強引に押し切られてしまうことも。最も有利なのはアローラベトベトンだがフレンドのタマゴ限定ゆえにレア度が高い。 
 このように防衛用に配置しただけで攻略難易度をうんと上げることができる優れた性能を持つ。 

 

対策方法


 サーナイトと最も安定して勝負ができるのはボスゴドラで、持ち前の耐久力の高さと両一致技を軽減するタイプ相性で相手のゲージ技を受け止めつつ、高威力のはがね技で一気に畳みかけることで割と簡単に仕留めることができる。 
 とはいえ、通常技が「ドラゴンテール」の場合ほとんど効かないので技厳選が必要なのがネックか。 


ポケモン不思議のダンジョン』シリーズ


 『救助隊』『探検隊』の2作品で扱いの大きいポケモン。 『探検隊』では強さと美貌を兼ね備えた探検隊「チャームズ」の一員。「強く賢く美しく」の「賢く」担当。『超ポケダン』では上記「チャームズ」のサーナイトとして登場している。 


ポッ拳POKKENTOURNAMENT』での特徴

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 アーケードゲームの対戦格闘である『ポッ拳POKKENTOURNAMENT』ではプレイヤーキャラとして参戦。
 女性らしい仕草と動きで目を奪われそうになるが、「めいそう」を軸に遠距離戦を展開するテクニカルタイプ。共鳴バーストではメガシンカしてメガサーナイトとなり、各種性能が強化される。
 必殺技であるバーストアタックは相手をブラックホールに巻き込んだ後、「マジカルリーフ」が舞う中、空中から一斉に光弾を放つ「フェアリーテンペスト」。 
 余談だが、相手もサーナイトを使用した場合、2Pカラーとして緑色の部分が赤いサーナイトとなる(色違いとは違うカラーリングとなる)。 


スマブラ』シリーズでの特徴

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 『X』と『for』の2作品でモンスターボールの中から出て来るお助けキャラとして登場。 「リフレクター」を放ち、範囲内にいれば敵の投擲道具を跳ね返してくれる。 


主な使用ポケモントレーナー

 

 

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 以上です。これで紹介を終えます。